URLはSEOに影響を与える?【SEOに考慮したURLの付け方】

URLを適切に設定することは、SEOにおいて重要な要素の一つです。
SEOの経験が少ない方であれば、以下のような疑問が生じると思います。
『URLはSEOに影響を与えるの?』
『SEO効果が期待できるURLの決め方は?』
SEOを考慮したURLの付け方を理解することは、SEOを行う上で重要なポイントです。
今回のコラム記事では、SEOの経験がまだ少ない担当者様に向けて、URLが与えるSEOへの影響だけでなく、SEOに考慮したURLの付け方についても解説を行います。
URLが与えるSEOへの影響
URLに上位表示を狙いたいキーワードを含めても、即座にGoogleやYahoo!で検索順位が上がるといった直接的な効果は確認できないという考え方が一般的です。
しかし、Googleの上級者向けSEOの公式サイト「Google検索セントラル」にある「シンプルな URL 構造を維持する」で解説されているように、URLの設定はSEOと無関係であるとは言い切れません。
特に動的に生成された複雑なURLが無数に生成されるWebサイトの場合は、検索エンジンのクローラーがサイト内をスムーズに回遊しにくい環境であるため、サイト内の全てのコンテンツがインデックスされない、つまり一部のコンテンツが検索結果に表示されないトラブルを招く恐れがあります。
そのため、SEOに考慮したURLを設定し、検索エンジンのクローラーがサイト内をスムーズに回遊することを促し、SEOの効果を最大限発揮できるように環境を整えることが重要です。
SEOに考慮したURLの付け方
URLの適切な付け方を理解することによって、SEOの効果を発揮できる環境を整えることができます。
- 短く・シンプルなURLにする
- Webページの内容にあった名称にする
- キーワードの間には区切り記号で区切る
- 階層はできるだけ浅くする
これらのURLを適切につけるポイントに関して、解説を行います。
短く・シンプルなURLにする
URLをつける際は、コンテンツのID番号、記事公開日ではなく、人間がURLを見てWebページのコンテンツ内容を把握できるものがよいでしょう。
実際にGoogleの公式サイトでも、シンプルでわかりやすいURLを推奨しています。
推奨 – シンプルでわかりやすい URL:
http://en.wikipedia.org/wiki/Aviation非推奨 – 複雑でわかりにくい URL:
http://www.example.com/index.php?id_sezione=360&sid=3a5ebc944f41daa6f849f730f1
上記の非推奨の事例のようなURLをつけた場合、必ずGoogleにインデックスされないといった事例は、現在のところ確認できていません。
実際に、主要なブラウザでは2,082文字、サイトマップXMLでは2,048文字までURLを取り扱うことができるため、理論上はGoogleにインデックスされると考えられます。
しかし、人間が見て中身を判別できないような複雑で長いURLをつけることは、SEOの観点だけでなく、SNSなどでシェアされた場合などを考えても推奨できるとはいえません。
Googleの公式サイトで推奨しているような、短く、シンプルで、人間が見て内容を理解できるURLにすることをおすすめします。
動的ではなく静的なURLが望ましい
動的なURLとは、ECサイトの検索結果のようにユーザーが操作を行うごとにプログラムによって生成されるURLのことです。
Googleの公式サイトから事例を引用します。
「割り引き価格」のホテル:
http://www.example.com/hotel-search-results.jsp?Ne=292&N=461「割り引き価格」で「ビーチに面した」ホテル:
http://www.example.com/hotel-search-results.jsp?Ne=292&N=461+4294967240「割り引き価格」で「フィットネス センターがある」、「ビーチに面した」ホテル:
http://www.example.com/hotel-search-results.jsp?Ne=292&N=461+4294967240+4294967270
動的URLが用いられるのはECサイトの検索結果だけでなく、セッションID、並び替えパラメータ、タイムスタンプの追加、参照パラメータの使用など、さまざまなWebサイトで用いられています。
このような動的URLを使用する場合は、できる限り自動的に生成されるURLの数を抑え、クローラーがサイト内を回遊しやすい環境を整えることをおすすめします。
一方、静的URLは、動的なURLとはことなり、URLが自動的に生成されません。
example.com/seo-url
静的なURLを用いたWebサイトは、動的なURLを用いたWebサイトよりもクローラーが回遊しやすいという特徴があります。
また、静的URLは文字列を任意で設定できるため、人間が見て内容を把握しやすいというメリットもあります。
そのため、動的URLか静的URLかを選択できる場合は、静的URLを使用することをおすすめします。
Webページの内容にあった名称にする
ユーザーや検索エンジンのクローラーがコンテンツの内容を把握できるように、URLはWebページの内容にあった名称にすることをおすすめします。
たとえば、今回のコラム記事の「SEOとURLの関係性」をテーマにした記事であれば、以下のURLがよいでしょう。
また、ディレクトリを分けてURLを設定する場合は、以下の例のように上位概念と下位概念を適切に記載しましょう。
なお、URLを設定する場合は、URLに日付を入れない、WordPressの場合はパーマリンクを記事タイトルにするように注意してください。
example.com/20220112
example.com/?p=123
上記のようなURLの場合、URLから内容を推測できないため、人間が見て中身を理解できるURLを設定するとよいでしょう。
日本語URLを使わない
URLは日本語ではなく、英数字の使用をおすすめします。
日本語のURLを用いたからといって、SEO上のデメリットがあるということではありません。
しかし、日本語URLに対応していないブラウザをユーザーが使用する可能性があるため、URLは英数字が適切でしょう。
また、日本語URLをコピー&ペーストすると、日本語URLが意味のわからない長い英数字に変換されます。
example.com/東京ホテル
example.com/xn--ddkyb8b761q34z
このピュニコード変換が適切に行われなかった場合は、Webページが表示されないといった不具合が発生する恐れもあるため、日本語URLは使用しないことをおすすめします。
キーワードの間には区切り記号で区切る
URLに複数のキーワードを記載する場合は、区切り記号を用いてそれぞれのキーワードが別のものであることを明示することにより、Webページのコンテンツを適切に伝えることができます。
example.com/seo-url
example.com/seourl
なお、区切り文字は、Googleの公式サイトでアンダースコア( _ )ではなくハイフン( – )を使うように推奨しています。
階層はできるだけ浅くする
URLの階層(ディレクトリ)とは、スラッシュ「/」で区切られた階層を示します。
スラッシュを用いて階層をわかりやすく分類することも重要ですが、ディレクトリ構造はシンプルに留めるようにGoogleの公式サイトで説明されています。
コンテンツが適切に整理され、訪問者がサイト上のどこにいるのか判断しやすいディレクトリ構造を使用します。ディレクトリ構造を利用して、その URL で見つかるコンテンツの種類を表すようにします。
以下のことは避けましょう。
- …/dir1/dir2/dir3/dir4/dir5/dir6/page.html のようにサブカテゴリを深くネストする。
- 含まれているコンテンツと関連のないディレクトリ名を使用する。
ディレクトリ構造はできるだけ浅くし、わかりやすい構造にすることが重要です。
たとえば「SEOとURLの関係性」をテーマにした記事の場合は、ディレクトリ構造は1階層に留める、もしくは複数階層にするとしても2階層に留めるとよいでしょう。
example.com/seo-url
example.com/seo/url
なお、順位を上げたいWebページにトップページから内部リンクを張ることにより、クローラーの巡回を促すことが期待できます。
SEOの効果を期待するのであれば、トップページからの内部リンクを忘れずに張るようにしましょう。
URLの正規化とSEOの関係
URLを設定する際に正規化を行うことは、SEOの観点からいうと避けては通れません。
URLの正規化とは、Webサイト内に同じ内容のURL(コンテンツ)が複数存在している場合、複数のURLを一つにまとめることをいいます。
URLの正規化を行うことにより、以下のようなメリットがあります。
- 検索結果の順位付け評価の分散を防ぐ
- クローラビリティの低下を防ぐ
- トラッキング分析の手間を省く
常時SSL化は必ず行う
Webサイトを運営する上で、常時SSL化を行わないと、データの改善や情報の漏えいが起きる可能性があります。
また、常時SSL化(HTTPS暗号化)は、Googleが検索順位の上位表示を決定するランキング要因に含まれています。
Webサイトの常時SSL化を行っていない場合は、ブラウザのアドレスバーに「保護されていない通信」という表示が出てしまうため、この表示を目にしたユーザーが不安に感じることはいうまでもありません。
Webサイトを運営する場合、常時SSL化は必須のメニューとして取り組むことをおすすめします。
まとめ
今回はURLが与えるSEOへの影響だけでなく、SEOに考慮したURLの付け方に関しても解説を行いました。
URLとSEOについて、重要なポイントは以下のとおりです。
- URLはSEOに対して間接的に影響を及ぼす
- SEOに考慮したURLを設定し、SEOの効果を最大限発揮できるように環境を整えることが重要
- URLの正規化と常時SSL化も忘れずに行う
適切にURLを設定することにより、SEOでの悪影響を防ぐだけでなく、ユーザーにとって使いやすいWebサイトへ改善することにもつながるため、今回のコラム記事を参考に取り組んでみてください。
まずは無料でご相談ください。
お問い合わせ・ご相談や、公開後の修正依頼などに関しては、いずれかの方法にてお問い合わせください。
※年末年始・土日祝は定休日となります
※受付時間 9:00~17:30