ネットショップの名前の決め方!抑えるべきポイント・ネーミングの注意点も解説
『ネットショップの名前はどうやって決めるべき?』
『自分の好きな名前を付けてよいのか、あるいは何かコツとかあるの?』
ネットショップの名前の決め方には、かならず抑えるべきポイントがあります。
もし、やみくもにネットショップの名前を決めてしまうと、あとで後悔するかもしれません。
今回は、ネットショップ運営に重要な「名前の決め方」について、抑えるべきポイント・ネーミングの注意点を徹底解説致します。
ネットショップの名前の決め方は重要
ネットショップの名前の決め方は、ネットショップの運営を始める上でもっとも重要です。
ネットショップの名前が重要な理由は、以下の3つです。
- ネットショップの顔になる
- 指名買い・リピーター対策
- 広告・マーケティング価値
ネットショップの顔になる
ネットショップの名前は「ネットショップの顔」となるもっとも重要な要素となります。
ネットショップの名前は、ユーザーが店舗に入ってみたい衝動につながる大きな「入口」となります。
もちろん、名前がかっこいい、可愛いネットショップだからといって、提供される商品やサービスに満足するであろう根拠にはなりません。
一方で、人は第一印象で物事の良しあしを判断してしまう傾向にあります。
店舗名にセンスがあったり、ユーザーに誤解を与えない配慮がなされていれば『何だかよさそうなお店かも』と興味をそそられるきっかけになります。
ネットショップの名前は、いわゆる「名刺代わり」「店舗の看板」という認識をもち、慎重に決定しましょう。
指名買い・リピーター対策
ネットショップの名前は、指名買いやリピーター対策にも非常に有益となります。
一般的にネットショップを利用するユーザーは、探している商品の特徴を検索エンジンに入力したり、たまたま目にした広告に誘導されて、どこかの店舗にたどり着くものです。
しかし、複数回にわたって自社の店舗を利用してくれたユーザーは、直接店舗名で検索する、いわゆる「指名買い」を行ってくれる率が高まります。
仮にメインネームの店舗名で検索してもらえなくても、サブネームに店舗の特徴を盛り込んでおけば、特徴に該当するキーワードで検索に引っかかる可能性も低くありません。
ネットショップの名前は、リピーターからの「指名買い」を狙いやすいネーミングを行いましょう。
広告・マーケティング価値
ネットショップの名前は、広告やマーケティング価値としての活用も可能です。
代表例としては、次のような店舗名があります。
「背が高くなる靴専門店TALLSHOES」
https://www.tallshoes-s.jp/
一見「背が高くなる靴」と聞いただけでは、何のお店なのか具体的に想像が付きにくいです。
しかし、少なくとも「背を高く見せたい」と願っている人には響くワードであり、名前だけで商品の広告価値をもたらしている好事例です。
さらに、上記の店舗名は以下のように「メインネーム」と「サブネーム」の2つのパートで構成します。
背が高くなる靴専門店(サブネーム)+TALLSHOES(メインネーム)
新規顧客からはサブネームの「背が高くなる靴」を、リピート客からはメインネームの「TALLSHOES」を、どちらのキーワードからも流入を狙えます。
いずれにせよ、上記の例はショップ名自体が絶妙な広告・マーケティング価値を発揮していることから、綿密な計算の元に考案されたネーミングであることがわかります。
ネットショップ上の名前・住所の記載方法
ネットショップ上の名前・住所の記載方法は「特定商取引法」の表記に従って記載する必要があります。
特定商取引法で定められている記載項目の参考例を以下にあげます。
- 販売業者名
- 運営責任者名
- 郵便番号・住所
- 電話番号
- 商品代金以外の料金説明
- 不良品の取り扱いルール
- 商品引き渡し時期
- お支払い方法・期限
- 返品期限・返品送料
- メールアドレス
- 古物商許可証(※必要時)
※記載項目は一例
※ネットショップによって記載すべき項目が異なります
法人の場合、上記の赤文字の項目部分は、登記簿謄本上の社名、代表者名、住所を記載することになります。
個人の場合、名前はかならず運営者本人の本名を記載することが義務つけられており、担当者と運営責任者が異なる場合は運営責任者の名前も併記しなければなりません。
特定商取引法では、ネットショップ名の屋号での記載は認められていません。
かならず運営者の本名、事業所の住所(税務署に届け出をしている住所)、事業所の電話番号を記載しておきましょう。
ネットショップの名前の決め方で抑えるべきポイント
ネットショップの名前の決め方で抑えるべきポイントを7つ紹介します。
- 変更しない前提で名称を付ける
- 最大20字以内に収める
- 商品の特徴がわかりやすい名称
- 読みやすさ・覚えやすさを意識する
- オリジナリティを意識する
- ドメイン名と連動させる
- SEOを考慮する
変更しない前提で名称を付ける
ネットショップの名前は、変更しない前提で名称を付けることをおすすめします。
ネットショップに限らず、ショップ名は「店舗の顔」であるため、頻繁に変えると固定客が定着しにくく、運営上のマイナス要素につながりやすいです。
とくにネットショップの場合は、ドメインの文字列がショップ名など、ほかの要素にも強く影響するため、ショップ名を途中で変更することは多大なるリスクを伴います。
ネットショップの名前を決めるときには、原則として自社のネットショップが存続している限り変更しない前提で慎重に検討しましょう。
最大20字以内に収める
ネットショップの名前は、最大20字以内に収めることが理想です。
ネットショップのネーミングを行う上で字数を厳守すべき理由は、以下の2つです。
- 検索画面に表示される字数制限
- 長すぎる字数は人の記憶に留まりにくい
ネットショップの名前は、しばしば「最大30文字以内に収めれば問題ない」という見方をされることがあります。
GoogleやYahoo!などの検索結果に表示されるタイトルの字数が30文字前後のため、30文字以内なら問題なく表示されるからという単純な理由です。
ただし、検索結果に表示される字数とあわせて「万人が覚えやすい字数」という点も考慮すべきかもしれません。
万人の記憶に残りやすいネットショップを目指すには、サブタイトルを含めておおよそ20文字以内で収まる名前を付けることが理想です。
商品の特徴がわかりやすい名称
商品の特徴がわかりやすい名称を意識付けると、自社が提供する商品やサービスの内容をわかりやすく第三者にアピールできます。
商品の特徴がわかりやすい名称の事例としては、次のようなものがあります。
事例 | ショップ名 | 特徴 |
---|---|---|
A | 厳選米.com https://gensenmai.com/ |
厳選したお米がそろっているショップ |
B | イーリビング http://www.eliving-web.jp/ |
「e-(イー)=よい」リビング品がそろうショップ |
C | SMALL STYLE https://smallstyle.jp/ |
小さい人(小柄な人)のためのスタイルショップファッション |
いずれもショップ名に、商品やサービスの内容がわかりやすく盛り込まれていることから、一目で何が買えるお店なのかが把握しやすいです。
そのため、潜在顧客がショップ名を見たとき、ついクリックしてみたくなる心理に傾いてくれやすくなるのです。
読みやすさ・覚えやすさを意識する
ネットショップの名前は、読みやすさ、覚えやすさを意識することも外せないポイントです。
たとえば、前述した「厳選米.com」は「厳選したお米を販売するネットショップである」とショップ名から店舗で提供する商品の内容が容易に想像できます。
そして、次のステップとしては「厳選したお米がある=よいお米を探すなら、手っ取り早そうだ」と購買にうまく誘導することも可能です。
また、同じく前述した「SMALL STYLE」は「小さいスタイル=小柄な人向きのファッションショップ」であることが店舗名から想像できます。
SMALL STYLEという名称は、万人に覚えやすい、記憶に残りやすいです。
オリジナリティを意識する
ネットショップの名前は、オリジナリティを意識することも重要な要素となります。
オリジナリティがなくて競合他社と混同されやすい名前を付けると、競合他社と間違えられてしまう可能性があります。
ただし、ネットショップのなかには、あえて人気店舗の他社と間違えられることを狙って、類似の名前を付けようとする事業者も少なからず存在します。
人気店舗のまねをするのは戦略のひとつで間違いではありませんが、人気店舗のまねが100%プラスに働くとは限りません。
万が一、まねをした人気店舗が何らかの不祥事を起こした場合は、自社の店舗も他社と同類に扱われてしまう恐れがあるからです。
ネットショップを長きにわたって安定的な運営を行うには、他社と重複しないオリジナリティを意識したネーミングを行いましょう。
ドメイン名と連動させる
ネットショップの名前は、なるべくドメイン名と連動させることを念頭に入れておきましょう。
ショップ名とドメイン名が異なると、ユーザーに『探している店舗じゃない』と混同され、サイトを離脱されてしまう確率を上げてしまうからです。
ショップ名とドメイン名は、かならずしも一致させなければならない規則はありませんが、ユーザー視点からみればショップ名とドメイン名を一致させるとメリットがあります。
ネットショップの名前が決まったら、ショップ名と連動させるドメイン名の取得をしましょう。
SEOを考慮する
ネットショップの名前はSEOを考慮すると、潜在顧客にヒットしやすい要素につながります。
SEOを考慮したネーミングとは、自社が扱っている商品やサービスを「探しているであろう潜在顧客」が検索しそうなキーワードをショップ名に盛り込むことです。
SEOを考慮したネーミング例では、京都・丹波にあるオーガニックシフォンケーキ店「おいしふぉん」がよい見本といえます。
出典:Google検索
実際にショップ名の「おいしふぉん」にちなみ、Google検索で「おいしいシフォン」と入力すると1位に表示されました。
ただし、上記の例は平仮名で「おいしいシフォン」と入力した場合に限定されます。
「おいしいシフォンケーキ」と入力した際には、SEO対策として有効ではありません。
しかし、美味しいシフォンケーキを探している人のなかには、平仮名で「おいしいシフォン」と入力する層もゼロではないはずです。
つまり、自社が狙う顧客層が検索しそうなキーワードをショップ名に盛り込んでおくことで、潜在顧客を逃さない一定のSEO対策が行えることになります。
ネットショップのネーミングを決めるときの注意点
続いて、ネットショップのネーミングを決めるときの注意点を5つ紹介します。
- 特殊文字の使用は避ける
- 重複名称は避ける
- 商標登録を調査する
- 読み方が混同しやすい名称は避ける
- おしゃれ感を意識しすぎない
特殊文字の使用は避ける
ネットショップ名に特殊文字を含めるのは、避けるといいでしょう。
基本的にはサイトタイトルに特殊文字を含めても、SEOに大きな影響はありません。
ただし、Googleのジョンミューラー氏はX(旧:Twitter)で、タイトルタグにある特殊文字を無視して検索結果を表示させる場合があると述べています。
検索結果で目立たせたい目的がある場合、特殊文字を使っても大きな問題はないでしょう。
かならずしも、特殊文字が検索結果に表示されるとは限らない点には注意が必要です。
重複名称は避ける
ネットショップの名前を決める前に行うべきことは、重複名称の確認です。
重複名称とは、すでに第三者が使っている名称のことです。
ネットショップ名の候補の名前をGoogle上で検索すれば、重複名称の確認ができます。
重複名称の場合、店名でキーワード検索をすると、自社のショップが検索結果に表示されない恐れがありますので十分に注意しましょう。
商標登録を調査する
ネットショップの名前を決めるには、商標登録を事前調査しておくことも肝心です。
商標登録の調査とは、すでに第三者が特許庁に商標登録を行っているかの確認となります。
商標登録の調査は、特許情報プラットフォームというWebサイトから調べられます。
商標登録済みの名称であっても、まったく業種が違えば問題ないという意見があります。
もし、店舗の売上が飛躍的に伸びて知名度が上がった場合、権利者が商標権侵害で訴えてくる可能性もゼロではありません。
いずれにせよ、商標登録済みの名称を使ってしまうと、後々トラブルに発展するリスクがあります。
なるべく事前に調査して、商標登録済みの名称の使用は避けるようにしましょう。
読み方が混同しやすい名称は避ける
ネットショップ名の読み方が混同しやすい名称は避けましょう。
たとえば「MOUSSY」という有名アパレルブランドがありますが、スペルを見ると一瞬何と読むべきなのか混同しがちな名前です。
MOUSSYはすでに多くの人に認知されているブランドのため、多くの人が「マウジー」と読むことを知っています。
一方、まったく知らない人がローマ字のスペルだけを見ると「ムージー?」と混同する恐れがあります。
上記のように、どちらとも受け取れる名称をショップ名に付けてしまうと、ユーザーがカタカナで名称を検索する場合に、正しく表示されない恐れがありますので注意が必要です。
おしゃれ感を意識しすぎない
ネットショップの名前は、おしゃれ感を意識しすぎないことも必要な配慮といえます。
おしゃれ感を意識しすぎた名前ほど、読み方が難しい、ユーザーの記憶に残りにくい、かつSEOの側面からみてもメリットが少ないからです。
とくに、アパレルや美容など着飾るジャンルのネットショップでは、フランス語などを用いて、おしゃれな名前を付けたくなりがちです。
しかし、おしゃれな名前を付けることと、人気のネットショップになれることはイコールではありません。
数あるネットショップ市場で人気店舗にのし上がるには、おしゃれ感を意識しすぎず、できる限り多くの人が覚えやすく、印象に残るネーミングを意識付けましょう。
フランス語を店名に使うのはおすすめできない理由
スイーツやアパレル、コスメなど、女性客がターゲットのネットショップの名前には、フランス語を使った名称がよく見受けられます。
しかし、ネットショップの名前にフランス語を使うのは、あまりおすすめできません。
店名にフランス語の使用をおすすめできない理由は、以下の4つです。
- 発音しにくい・覚えにくい音が多い
- 適切な解釈がされにくい
- SEO対策に弱い
- 越境EC向けなら英語がベスト
発音しにくい・覚えにくい音が多い
ネットショップの名前にフランス語の使用をおすすめできない一番の理由が、発音しにくい・覚えにくい音が多いからです。
たとえば、美容グッズ専門ショップ向きに「美容研究所」という名称をフランス語で付けると仮定します。
「美容研究所=L’institut beauté(ランスティチュ ボ-テ)」
「L’institut beauté(ランスティチュ ボ-テ)」という名称は、日本人にとって思わず舌を嚙みそうな発音であり、印象に残りにくい語句です。
フランス語にも発音がかんたんで覚えやすい単語はたくさんありますが、多くの日本人にとって、フランス語は発音も意味の解釈もかんたんな言語とはいえません。
さらに、国内市場を中心にネットショップを運営するなら、対象顧客は日本人がメインです。
あえて日本人に覚えてもらいにくいフランス語の名前を付けるメリットは少ないという見方もできます。
適切な解釈がされにくい
ネットショップの名前にフランス語を使うことは、日本人に適切な解釈がされにくい側面もあります。
ネットショップの名前とは、一目でサービスや取り扱い商品の内容がわかりやすい名称を付けることが理想です。
同じ外国語の英語ならば、日本人にも一瞬で何のお店なのか連想しやすい単語も多いでしょう。
フランス語の場合は、日本人にとって馴染みが薄いことから適切な解釈をしてもらいにくいことを念頭に入れておきましょう。
SEO対策に弱い
フランス語の名称は、場合によってSEOに弱い側面があります。
前述した「おいしふぉん」の例のように、日本人のネットショップユーザーがフランス語のキーワードを連想して検索画面にキーワードを入力する可能性は極めて低いからです。
どうしてもフランス語の名前を付けるのであれば、メインネームをフランス語にしてサブネームにSEOで狙うキーワードを含める戦略もあります。
ただし、インターネット上には自社と同様の商品を扱っている競合が多く存在します。
競合に勝ち抜くためにも、フランス語や日本人に馴染みの薄い外国語の名称は極力避けた方がよいでしょう。
越境EC向けなら英語がベスト
将来的に越境ECを視野に入れている場合は、英語の名称を付けておく方がベストです。
越境ECとは、国境を越えてEC販売をすることを指します。
英語を話せるのは、約15億人(※)と世界の約1/5に該当するほど世界共通の言語です。
約15億人はネイティブスピーカー、第二言語までを目安としている累計人数です。
中華圏を含む第三言語、第四言語として英語を話せる人も含めると、地球の1/3の人口に該当するといわれています。
越境ECはインターネットを通じて世界中のユーザーを対象にするため、なるべく世界の多くの人が理解しやすい英語を用い、世界中の誰もが理解しやすいショップ名を考案しましょう。
まとめ
今回はネットショップの「名前の決め方」について、抑えるべきポイント・ネーミングの注意点をお話させて頂きました。
まとめますと、ネットショップの名前を決めるのは、ネットショップの運営を始める上でもっとも重要です。
ネットショップの名前が重要な理由は、以下の3つです。
- ネットショップの顔になる
- 広告・マーケティング価値
- 指名買い・リピーター対策
ネットショップの名前の決め方で抑えるべきポイントは、以下の7つです。
- 変更しない前提で名称を付ける
- 最大20字以内に収める
- 商品の特徴がわかりやすい名称
- 読みやすさ・覚えやすさを意識する
- オリジナリティを意識する
- ドメイン名と連動させる
- SEOを考慮する
ネットショップのネーミングを決めるときの注意点は、次の5つです。
- 特殊文字の使用は避ける
- 重複名称は避ける
- 商標登録を調査する
- 読み方が混同しやすい名称は避ける
- おしゃれ感を意識しすぎない
一方、ネットショップの名前にフランス語を使うのは、あまりおすすめできません。
フランス語を店名に使うのをおすすめしない理由は、以下の4つです。
- 発音しにくい・覚えにくい音が多い
- 適切な解釈がされにくい
- SEO対策に弱い
- 越境EC向けなら英語がベスト
ネットショップの名前は、ネットショップの成功を目指す上で最重要項目といっても過言ではありません。
今回のコラム記事でご紹介した内容を参考に、自社ネットショップの「顔」となる素敵な名前を考案してください。
まずは無料でご相談ください。
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