ホームページ制作会社の選び方【事前準備と5つのポイント】

自社のホームページをリニューアルまたは新規でホームページの開設が決まったら「制作会社の選定」をします。
ホームページ制作会社は日本全国に多く存在し、個人事業主・フリーランスのデザイナーを含めると、さらに多いです。
ホームページ制作会社を探すときには、
『制作会社が多すぎて、どれを選べばいいのか分からない』
『ホームページ制作会社を利用した友人が周りにいなくて、どう探したらいいのか・・』
など、疑問が生じる方がいると思います。
ホームページ制作会社を探す主な方法としては、以下が挙げられます。
- インターネット検索
- クラウドソーシング(ランサーズ・クラウドソーシングなど)
- 全国のホームページ制作会社(Web制作会社)をまとめたWebサイトや本
- 知り合いからの紹介
ホームページ制作会社は、選び方によってホームページの成否(成功するか・しないか)が分かれる重要な要素です。
今回のコラム記事では、ホームページ制作会社(外注先)にホームページ制作のお願いをしようと決めている会社様に向けて、ホームページ制作会社の選び方(5つのポイント)を解説しています。
ホームページ制作会社を選定するには事前準備が最重要
まず、ホームページ制作会社を探す前に、自社でホームページに必要な情報をまとめる準備をしましょう。
ホームページのリニューアルや新規開設をした後に『お問い合わせが増えない』『売上が上がらない』など、思ったよりも効果や成果がでない原因の多くが「準備不足」です。
基本的に、ホームページはホームページ制作会社に丸投げしても自動的にできあがりません。
ホームページの事前準備をしてくことで、効果や成果がでやすいホームページができる可能性が高まります。
では、具体的にホームページで何を準備すべきかというと、
- 目的・予算・納期は決めておくこと
- 管理・運用の方針を決める
- 提案依頼書を用意する
などが挙げられます。
目的・予算・納期は決めておくこと
ホームページの目的・予算・納期などは最低限、決めておきましょう。
目的
ホームページの目的(なぜリニューアルをするのか・なぜホームページを開設するのか)を定めておきましょう。
ホームページの目的が定まっていないと、ホームページの方向性がぼんやりして、結果的に中途半端なホームページができる可能性があります。
よくあるホームページの目的を例に挙げると、
- 新規顧客・見込み顧客の獲得
- 会社や商品・サービスの認知度アップ
- 商品の売上アップ
- 人材の獲得
などがあります。
予算
ホームページのリニューアルや新規開設などに、どのくらいの予算をあてるのか明確化させておきましょう。
たとえば、以下のように具体的な数字を設定しておきましょう。
- 70万円までを希望
- 上限100万円まで
制作会社に「なるべく安く」など、あいまいな表現をするのではなく、具体的な数字を示すことで、予算内で最大限できることを制作会社が提案してくれるはずです。
納期
ホームページ制作の希望する納期日を明確化させておきましょう。
たとえば『3月1日に採用を開始したいので、最終確認を含めると2月の第4月曜日まで』など、具体的に日程を設定しておきましょう。
「なるべく早く」など、あいまいな表現をするのではなく具体的な日程を示すことで、制作会社は納期日から逆算してムダのないスケジュールを組み立てやすくなります。
チェック!
ホームページの規模やシステム構築など、案件によって指定した納期にそぐわない可能性があります。
指定した納期にそぐわない場合は、制作会社が提案書や見積書の提出をするときに話があるはずです。
管理・運用の方針を決める
ホームページ公開後の管理(保守)や運用の方針を決めておきましょう。
ホームページの管理(保守)や運用は、どの範囲まで制作会社にお願いするのか事前に決めておくと、その後のホームページ制作会社とのトラブルを防ぐことができます。
ホームページの管理(保守)や運用の内容をあげると、以下になります。
ホームページ | 主な内容 |
---|---|
管理(保守) | ・問い合わせ対応 ・トラブル対応(アクセスできない、更新できない、などの対応) ・ドメイン、サーバー、SSL証明書の管理 ・CMSのメンテナンス |
運用 | ・ホームページの目的や目標を達成するための作業 |
提案依頼書を用意する
ホームページ制作会社にホームページ制作を依頼するときには、提案依頼書を用意しましょう。
提案依頼書(RFP)とは、ホームページ制作やシステム開発をするときに依頼者(あなた)から制作会社に向けて「ホームページで○○○○○○なことをしたいので、目的・目標達成をするための最適な提案をしてください」と依頼をするための説明資料です。
ホームページで何をしたいのか、どういう機能やシステムがほしいのか、などヒアリング(打ち合わせ)をするときに、口頭で説明するよりも書面にしたほうが言い忘れを防ぐことができます(後のトラブルも防ぐことができます)。
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その他、提案依頼書を用意するメリットや提案依頼書の書き方(例)については、以下のコラム記事をご覧ください。
ホームページ制作会社の選び方【5つの確認ポイント】
ホームページ制作のための準備ができたら、いよいよホームページ制作会社を探していきます。
今回は、ホームページ制作会社の選び方を5つのポイントに分けて紹介します。
- 地元のホームページ制作会社だけが選択肢ではない
- ホームページ制作会社の社員数や設立年を確認
- ホームページ制作会社の得意分野・制作実績を確認
- 担当者のコミュニケーション能力を確認
- 提案書・見積書・契約書の内容を確認
地元のホームページ制作会社だけが選択肢ではない
ホームページ制作会社を探すときの多くは、地元にあるホームページ制作会社から調べる場合が多いはずです。
※ 札幌で「ホームページ制作」と検索すると、札幌にあるホームページ制作会社が検索結果に反映される(この検索機能は「ローカル検索」という)
※ スマホの場合は画像をタップしてみてください
たとえば、Google検索などで「ホームページ制作」とキーワード検索をすると、検索した地域にあるホームページ制作会社について検索結果が表示されるはずです。
基本的に、地元のホームページ制作会社に依頼してホームページ制作をする場合が多いといわれています。
地元のホームページ制作会社を選ぶのは、様々なメリットがあります。
- 打ち合わせなど、対応がしやすい(かけつけやすい)
- 地元なので安心感・信頼性がある
ただし、地元に限定することは反対に制作会社の選択肢が限られることになります。
会社がホームページをもつ目的の多くは『集客させたい』『成果を出したい』なはずです。
ホームページを開設するのが目的だと、地元の制作会社でもいいかもしれません。
しかし、ホームページで集客をさせたかったり、成果を出したい目的の場合は、目的・目標の実現をするために制作会社の能力が重要になってきます。
地域によって、まだまだホームページ制作の能力や経験にばらつきがあるのが現実です。
『地元だから』という選択のみで制作会社を選ぶのはなく、制作実績やサポート体制(※)など総合的に判断をしましょう。
※くわしくは後述しています
チェック!
遠方の制作会社にホームページ制作の依頼をする場合には、気軽に対面して打ち合わせをするのは難しいでしょう。
電話やメール、ビデオチャットツール(ZOOMやSkypeなど)などで綿密な打ち合わせをして情報共有をすることが、ホームページで成果や効果をだすポイントの1つです。
ホームページ制作会社の社員数や設立年を確認
ホームページ制作会社の選び方の1つは、会社が倒産・廃業しないか見極めることが大事です。
ホームページはパソコン1台あれば制作できるため、参入障壁が低い業界です。
そのため、以下の問題点があります。
- 品質のブレが激しい
- ホームページ制作会社の新規設立や倒産が次々と起こる
参入障壁が低いということは、それだけ競合が多くてホームページ制作能力(スキル)の差が大きくあります。
ホームページ制作の能力が低かったり経験が浅い制作会社にホームページ制作の依頼をすると、意図しないホームページができあがったり、効果・成果がでないホームページができる可能性があります。
それに、格安でホームページ制作を行う小規模のホームページ制作会社の中には、数年で倒産・廃業することも珍しくありません。
会社のホームページは、通常5年~10年など長期間運用していくことになるので、その間に制作会社が倒産すれば、場合によってホームページが消滅したり、ホームページのアクセス数が激減する恐れがあります。
ドメインやサーバーの管理・保守を制作会社に委託していた場合、ドメインやサーバーの保持期限が切れる前に移行作業を行わなければ、インターネット上から消滅してしまい、今まで積み上げてきたコンテンツが水の泡になります。
また、ドメインの更新ができず新しいドメインに変更する場合、GoogleやYahooなどの検索エンジンではホームページの評価がリセットされるため、検索順位が低下してアクセス数が減少する恐れがあります。
以上のことから「社員数は少人数(10人以下)ではないか」「会社設立から日が浅いか(2年以内)」などを確認して、倒産・廃業のリスクが少ない制作会社を選ぶといでしょう。
チェック!
社員数が少人数で会社設立が新しくても、能力が高いホームページ制作会社は多く存在します。
なので、Web制作業界がくわしくない方は、リスクを避けるためにも社員数が少人数だったり会社設立から日が浅いホームページ制作会社は選ばないほうがいいでしょう。
ホームページ制作会社の得意分野・制作実績を確認
ホームページ制作会社の得意分野や制作実績を確認しましょう。
ホームページ制作会社には、それぞれ得意分野があります。
たとえば、
- 集客(SEO・マーケティング)に強いホームページを制作するのが得意
- デザイン・ブランディングに強いホームページを制作するのが得意
- 50以上の病院サイトの制作実績がある
など、得意分野で多くの制作実績があれば、どのようにしてホームページの効果や成果をだせるのか、ノウハウがあるはずです。
ホームページ制作会社を選定するときには「自社と同ジャンル・同業の制作実績がある」「ホームページの目的に近い制作実績がある」などを確認しましょう。
ただし、ホームページ制作会社によって制作実績が掲載されていない場合があるので、実際にヒアリングをして制作実績の確認をするといいでしょう。
また、ヒアリングをするときには制作実績のホームページが「成功した理由」など詳細に話を聞くといいでしょう。
実績がしっかりある制作会社だと、きちんと回答をしてくれるはずです。
チェック!
ホームページ制作会社の制作実績を確認するときには、取引会社はどんな会社なのか(怪しくないか)を合わせて調べておくといいでしょう。
担当者のコミュニケーション能力を確認
担当者(ホームページ制作会社)のコミュニケーション能力を確認をするのも、ホームページ制作会社を選ぶ確認ポイントの1つです。
ホームページ制作過程において依頼者(あなた)の望むホームページにするためには、依頼者とホームページ制作会社とのコミュニケーションが大切です。
依頼者(あなた)は意見や要望を担当者(ホームページ制作会社)に伝え、担当者はプロの視点から依頼者に様々な提案やアドバイスをすることで、依頼者の望むホームページに近づけていきます。
依頼者(あなた)と担当者(ホームページ制作会社)とのコミュニケーションがうまくいかないと認識のズレが生じて、依頼者が望んだものと違う提案やアドバイスをされる可能性があります。
もちろん、提案依頼書を用意しておくことで依頼者(あなた)と担当者(制作会社)の認識のズレを少なくすることができます。
しかし、提案依頼書は必要条件がきちんと明確化されていて、できる限り正確な情報が網羅的にまとめていることで、資料として効果が発揮されます。
仮に内容に抜けがある不完全な提案依頼書を用意した場合でも、コミュニケーション能力(理解する能力)が高ければ、担当者(制作会社)は依頼者(あなた)の意図をくみ取ることができます。
つまり、担当者(制作会社)のコミュニケーション能力が高いと、ホームページ制作におけるリスク(望んだものと違う提案やアドバイス)を軽減させることができます。
提案書・見積書・契約書の内容を確認
ヒアリング後にホームページ制作会社から依頼者(あなた)に提出される提案書・見積書・契約書などの内容を確認します。
提案書・見積書・契約書で確認すべき内容は以下の通りです。
- 提案内容(より分かりやすく、より具体的か)
- 各工程のスケジュール(より詳細に書かれているか)
- 納期(希望の納期日か、希望の納期日ではない場合の理由は何か)
- 見積もり金額(費用は総額か、項目ごとに細分化されているか)
- 運用・保守(費用は月々いくらか・運用や保守の範囲はどこまでか)
上記の中でも、提案内容はホームページの目的や目標達成の有無が大きいので、提案内容に何か分からないことがあれば質問しましょう(分かりやすく教えてくれれば優良な制作会社の判断にもなるでしょう)。
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依頼者(発注者)が制作会社にホームページ制作を依頼するときには、契約書の内容をチェックしておきましょう。
契約書のチェックポイントについては、以下のコラム記事をご覧ください。
まとめ
ホームページ制作会社を選ぶ前には、事前準備をしておきましょう。
また、ホームページ制作会社の選び方をまとめると、
- 『地元だから』でホームページ制作会社を選ばない
- 倒産・廃業しないかホームページ制作会社を調べる
- 同業のホームページの制作実績がある・ホームページの目的に近い制作実績があるか調べる
- ホームページ制作会社の担当者はコミュニケーション能力が高いか
- 提案書・見積書・契約書などの内容に漏れはないか
となります。
今回ご紹介したホームページ制作会社の選び方を参考にして、効果や成果が出るホームページにしていきましょう。
まずは無料でご相談ください。
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※担当者:佐藤 順規