ホームページ公開後の費用(維持費・管理費・運用費)の内訳と相場

現代のビジネスシーンでは、自社のホームページをもっているのが当たり前になってきました。
基本的にホームページは、その道のプロである制作会社か個人(フリーランス・個人事業主)のどちらに外注をする場合が多いはずです。
ホームページには、制作にかかる費用(制作費)以外にも、ホームページ公開後の管理・運用にかかる費用(維持費・管理費・運用費)がかかります。
維持費・管理費・運用費などは、インターネット上にホームページを正常に表示し続けたり、ホームページの集客や売上アップに必要なランニングコストです。
『管理・運用にかかる費用の内訳を具体的に知りたい!』
『費用はいくらぐらい?相場は?』
『ホームページの管理・運用は外注先に依頼すべき?自社ですべき?』
など、維持費・管理費・運用費については初心者の方からすれば、様々な疑問があると思います。
今回のコラム記事では、ホームページ制作を外注する・外注の検討をしている会社様に向けて、ホームページ管理・運用にかかる費用(維持費・管理費・運用費)の種類や費用の相場について解説をしています。
ホームページの管理・運用にかかる費用の内訳と相場
ホームページ公開後にかかる費用を大きく分類すると3つあります。
- 維持費:ホームページをインターネット上に公開するのに最低限必要な費用
- 管理費:ホームページを管理するのに必要な費用
- 運用費:ホームページの集客・売上アップに必要な費用
管理費は、外注先によって「管理保守費」「月額管理費」など呼ばれることがありますが、内容はほとんど同じです。
この3つの費用をさらに分類すると、以下になります。
維持費
- ドメイン費用
- サーバー費用
- SSL費用
管理費
- 更新費用
- メンテナンス費用
運用費
- Webコンサルティング・SEO費用
- アクセス解析・レポート費用
- 広告費
ここからは、各費用の内容や費用の相場などを掘り下げていきます。
ドメイン費用
ドメインは、ホームページをインターネット上に公開するために必要なモノの1つです。
ドメインは分かりやすく例えると「インターネット上の住所」で、世の中にたった1つしか存在しません。
ドメイン取得にかかる費用の相場は、月額にして数十円~数百円ほどです(ドメイン取得サービスやトップレベルドメインの種類によってことなる)。
日本で利用者の多いドメイン取得サービスの「お名前.com」を例にすると、以下になります。
トップレベルドメイン | 新規取得 ※1 | 更新 ※1 |
---|---|---|
jp | 1,040円(税込) | 3,124円(税込) |
co.jp | 900円(税込) | 5,720円(税込) |
com | 99円(税込) | 1,408円(税込) |
※1 一年目・一年分の料金
※ 2021年3月26日時点の情報
企業のみがドメイン取得できる「co.jp」の場合、月額で計算すると75円になります。
サーバー費用
サーバーは、ドメインと同様にホームページをインターネット上に公開するのに必要です。
サーバーは、基本的にレンタルサーバー(サーバーを貸し出すサービス)を契約します。
その他にも、VPSや専用サーバーを利用する方法もありますが、大規模なシステム開発や大規模なホームページでない限り、レンタルサーバーを利用するのが一般的です。
レンタルサーバーは、無料や有料のモノがありますが、無料だとページ内に広告が自動表示されたり商用利用できないことが多いので、本格的にホームページ運用をするなら有料のレンタルサーバーを選びましょう。
レンタルサーバーの契約にかかる費用の相場は、月額にして数百円~5千円ほどです(レンタルサーバーやプラン、契約期間によってことなる)。
日本のレンタルサーバーでシェアが多い「エックスサーバー」のプラン料金を例にすると、以下になります。
契約プラン | 料金(1か月) ※2 |
---|---|
X10プラン | 1,320円(税込) |
X20プラン | 2,640円(税込) |
X30プラン | 5,280円(税込) |
※2 契約期間三か月の場合
※ 初期費用3,000円かかります
※ 2021年3月26日時点の情報
SSL費用
SSLとは、インターネット上のデータを暗号化して送受信をする仕組みのことです。
訪問者のブラウザとサーバーとの間でやり取りをするデータ通信が暗号化されます。
SSLによってデータ通信を暗号化させておくことで、第三者による傍受・改ざん・なりすまし防止などの危険性を回避させることができます。
ホームページのURLの先頭にある「https」の「s」の部分は、英単語の頭文字「Secure(安全)」からとったものです。
ドメインをSSL化(https)させるために必要な「SSLサーバー証明書」は、無料と有料があります。
日本の主要なレンタルサーバーでは、無料でドメインをSSL化(https)させるサービスが存在します。
一方、有料のSSLサーバー証明書の発行にかかる費用の相場は、月額で3千円~1万円ほどです(SSL証明書を販売する会社や認証レベルによってことなる)。
日本のSSLサーバー証明書でシェアNo.1という実績がある「GlobalSign(グローバルサイン)」を例にすると、以下になります。
SSLサーバー証明書の種類 | 料金(1年) |
---|---|
クイック認証SSL | 38,280円(税込) |
企業認証SSL | 65,780円(税込) |
EV SSL | 140,800円(税込) |
※ 2021年3月26日時点の情報
ポイント!
ホームページ上で個人情報や決済情報を預かる場合は、訪問者にホームページの安全性をアピールするために、有料のSSLサーバー証明書を導入するのを検討したほうがいいかもしれません。
有料のSSLサーバー証明書は、それぞれ認証レベルによって段階が分かれていて、認証レベルが高いほど、厳格な審査が行われます。
認証レベルが高いほど、訪問者にホームページの安全性をアピールすることができます。
更新費用
更新費用は、ホームページ内のテキスト修正・追加・削除や画像の修正・追加・削除、ページの追加・削除など、更新や変更にかかる費用です。
企業のホームページを利用して集客や売上のアップを目指していくなら、ホームページ上の情報を更新していくことが不可欠です。
ホームページは、HTMLやCSSなど専門の知識で作られていることが多いので、初心者の方が自身で更新作業をするのは難しいでしょう。
通常は、ホームページ制作をしてもらった外注先に更新や変更の依頼をしますが、このときに更新費用が月額で発生します。
更新費用の相場は、会社のホームページ(7ページ程度)だと月額で5千円~2万円ほどです(更新や変更内容によって大きくことなる)。
更新費用は、月に何回までと決まっていることが多く、それ以上の更新作業になると別途請求されることがあります。
更新の内容は「テキスト文字数が○○文字以内で□□円」「画像の修正1枚につき□□円」「作業が○○時間以内で□□円」といった形が多いです。
更新費用は高いほど更新や変更の依頼範囲が広いですが、更新や変更の頻度が少ない場合は更新費用が高くつく可能性あるので、費用の中でどこまで対応してくれるのかを契約前に確認しときましょう。
ポイント!
WordPressのようなCMSでホームページを構築している場合、かんたんな更新や変更作業であれば、自社でも行えます。
自社で更新や変更を行いたい場合は、契約前に外注先に相談するといいでしょう。
メンテナンス費用
メンテナンス費用は、ホームページを正常に表示させたり機能を維持するための費用です。
メンテナンス費用に含まれるものとしては主に、
- 制作データの保持(バックアップ)
- ドメイン・サーバー・SSLサーバー証明書・メールアドレスなどの管理
- CMS(WordPressやMovableTypeなど)のバージョンアップ
- 新しい端末やブラウザへの対応
- SNSの仕様変更に対する対応
などがあります。
メンテナンス費用の相場は、月額で3千円~8千円ほどです。
ブラウザやパソコンのOSのアップデートをすると、ホームページのレイアウトが崩れたり、動作に不具合が起きることがあります。
また、ホームページへのハッキング(攻撃・改ざん)やお問い合わせフォームからのスパムメールなども珍しくありません。
以上のような不具合やハッキングに対応をして、ホームページを正常に表示させるために日々のメンテナンスは大事です。
SEOなどのコンサルティング費用
SEO対策やコンテンツマーケティングなど、本格的にホームページの集客を行いたい方向けの費用です。
SEO対策やコンテンツマーケティングは、ホームページ制作をした外注先がそのままコンサルティングをする場合もあれば、SEOやコンサルティングに長けている会社に依頼する場合もあります。
SEO対策にかかる費用の相場は、中小企業の場合だと月額で10万円~30万円ほどです(コンサルティングの範囲や内部SEO・外部SEOなどによって費用が大きくことなる)。
アクセス解析レポート作成費用
アクセス解析は、ホームページの目的・目標を達成するために必要な費用です。
ホームページの目的・目標を達成するために、感覚で施策を行うのではなく「アクセス解析ツール」を利用することで、数字で問題点をハッキリさせることができます。
SEO会社やコンサルティング会社がアクセス解析ツールのデータから課題点や改善策を追記してレポート作成をしてくれます。
アクセス解析レポート作成にかかる費用の相場は、月額で2万円~数十万円ほどです(SEO会社やコンサルティング会社、解析するページ数によって費用が大きくことなります)。
ポイント!
アクセス解析ツールで有名なのが「Googleアナリティクス」や「Googleサーチコンソール」などです。
上記2つのツールは無料で利用可能ですが、正しくアクセス解析をするためには知識が必要です。
広告費
ここでいう広告費とは、インターネット広告(インターネット上で展開される広告)のことを指します。
近年では、さまざまなインターネット広告が誕生しています。
- リスティング広告:GoogleやYahooなどの検索エンジンの検索結果に表示される広告
- ディスプレイ広告:ホームページ内に表示される広告
- 動画広告:YouTubeなどに表示される広告
- SNS広告:Twitter・Facebook・Instagram・TikTokなどに表示される広告
- など
インターネット広告の中でも、利用者の多い「リスティング広告」を自分で運用する場合の費用相場は、数百円~数百万円と幅広いです。
コンサルティング会社にリスティング広告の運用代行を依頼する場合は、広告費の約20%前後が手数料の相場といわれています。
ホームページの管理・運用は自社?外注?
ホームページ公開後の管理・運用を自社で行うべきか外注先に依頼すべきか悩む方もいるでしょう。
ホームページの目的・目標設定によって、ホームページの管理・運用を自社で行うべきか、外注先に依頼すべきかが変わってきます。
例えば、集客を目的としない名刺代わりのホームページは、自社でホームページの管理・運用をしたほうが維持費のみで余計なランニングコストが発生しません。
ホームページの集客を目指すのであれば、SEOやマーケティングの知識や経験が豊富なプロ(外注先)に運用代行かサポートをしてもらうと、効果や成果がでやすいホームページになるでしょう。
また、ホームページの管理においてWordPressでホームページ制作をした場合、セキュリティ対策で定期的にバージョンアップを行う必要がありますが、このバージョンアップによってホームページが正常にみれない場合があります。
WordPressで不具合が起こった場合の対処法は、専門の知識がいるので、外注先にホームページの管理を依頼すると安心です。
ただし、ホームページの管理・運用は自社よりも外注先に依頼する方が割高になるケースが多いので、ホームページの目的・目標によって管理・運用を自社か外注のどちらかを選ぶといいでしょう。
外注先にホームページの管理・運用を依頼するときの注意点
外注先がホームページの管理・運用を依頼するときには、注意すべき点が3つあります。
- ホームページの管理・運用の範囲を明確に
- SEO・コンサルティングに強い外注先を選ぶ
- セキュリティ対策がバッチリの外注先を選ぶ
ホームページの管理・運用の範囲を明確に
ホームページ制作の契約をする前に、ホームページ公開後の管理・運用をどの範囲まで外注先にお願いするのか、どの範囲まで自社で行うのか、など明確化させておきましょう。
例えば、
- テキスト修正・追加・削除は自社で行う
- ドメイン・サーバー・SSLサーバー証明書の管理は自社で行う
などの場合、管理費のコストを抑えることができます。
外注先にホームページ制作を依頼するときには、ホームページの制作過程に目がいきがちですが、ホームページ公開後の管理・運用も大事です。
ホームページ管理・運用の範囲や作業内容を明確にしておきましょう。
SEO・コンサルティングに強い外注先を選ぶ
本格的にホームページで集客や売上アップを目指すなら、SEO・コンサルティングに強い外注先にホームページ制作を依頼しましょう。
ホームページ制作を行う外注先は、自分たちで制作していないホームページの管理・運用を嫌う傾向があります。
自分たちで制作していないホームページの管理・運用を嫌う理由としては、サイト設計に問題があったりホームページに不具合が起こっても自分たちで制作していないため、それだけ対応にコストがかかるためです。
以上のことから、ホームページ制作と管理・運用はセットで考えて外注先を選定しましょう。
ポイント!
ホームページ制作後に管理・運用を別の外注先に変更したい場合、契約条件によってできない可能性があるので、外注先の選定は慎重に行うといいでしょう。
セキュリティ対策がバッチリの外注先を選ぶ
お問い合わせフォームなどの個人情報やECサイトでの決済情報などを扱う場合は、ホームページのセキュリティ対策ができる外注先を選びましょう。
外注先によっては、ホームページ制作が得意でも、セキュリティ対策が万全ではないところがあります。
特にCMSのWordPressでホームページ制作をしている場合は、利用者が多いゆえにサイバー攻撃されやすいため、十分なセキュリティ対策が必要になってきます。
WordPressのセキュリティの脆弱性を例に挙げると、WordPressのログイン画面に移動するには以下のURLの末尾が初期設定されています。
- https://sample.com/admin
- https://sample.com/login
- https://sample.com/wp-login.php
WordPressのログイン画面に移動するのは簡単です。
WordPressのログイン画面にアクセスできると、パスワードを特定しようと総当たり(ブルートフォースアタック)攻撃をして不正にアクセスしようとします。
以上のことから、外注先にホームページ(WordPress)の管理を依頼するときには、セキュリティ対策ができる外注先を選びましょう。
まとめ
ホームページ公開後の管理・運用にかかる費用について解説をしました。
あらためて、ホームページの管理・運用にかかる費用(維持費・管理費・運用費)の内訳と費用の相場(月額)をまとめると以下になります。
- 維持費
- ドメイン費用:数十円~数百円ほど
- サーバー費用:数百円~5千円ほど
- SSL費用:3千円~1万円ほど
- 管理費
- 更新費用:5千円~2万円ほど
- メンテナンス費用:3千円~8千円ほど
- 運用費
- SEOなどのコンサルティング費用:10万円~30万円ほど
- アクセス解析・レポート作成費用:2万円~数十万円ほど
- 広告費:広告費の約20%前後(リスティング広告の運用代行をする場合)
維持費は、ホームページの管理・運用を自社で行っても外注先に依頼しても絶対的にかかる費用です。
管理費や運用費は、外注先にホームページの管理・運用を依頼するときに月額でかかる費用です。
外注先にホームページ制作をしてもらう場合、初期費用(制作費)に目にいきがちですが、企業のホームページは通常5年~10年など長期間運用していくので、管理・運用にかかる費用(維持費・管理費・運用費)のことを知っておくことも重要です。
ホームページの管理・運用にかかる費用(維持費・管理費・運用費)の相場をしっかり理解してから、適切な外注先を選定しましょう。
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※担当者:佐藤 順規